僕が長い間飛行機と無縁な生活をしていた理由の一つとして、ハードルを高く設定したことがあります。
どうせ取得するなら事業用免許を!と考えていると敷居が高くて最初の一歩が踏み出し難いのです。
自分から敷居を高くしていては永遠にその先に進めません、まずは第一歩を踏み出すためにも目標設定を低くすることが大事だと思います。
一歩踏み出すと不思議なことに次々と道が拓けて行く事が多いのです。
いろいろ調べていくうちに、Student permitというライセンスがあることに気付きました。
これは単独で飛行訓練を出来るための許可証です。
つまり簡単に言うと教官が同乗しなくても単独(他人を乗せてはいけません)で飛行訓練しても良い許可証ということです。
予算が潤沢にあれば最初から事業免許という手もあるのでしょうが、サラリーマンは予算の都合もありますし、第一歩を踏み出せないでいる方にはオススメです。
とにかくまず、第一に決心することが重要です、飛行機に乗るのを決めたらどこで取得するかが問題になります。
日本国内のスクールで出来るのなら良いんですが、海外と日本国内では価格差が大きく日本国内のフライトスクールでは経済的余裕のある人以外はお勧めできません。
大体自家用で500万円くらい事業用はその1.8倍(自家用含めて)
これが多くの人に空の世界を躊躇させる原因となっています。
しかし国内がダメなら海外がある!
よくよく調べてみると、日本では特別な人にしか許されていない敷居の高い飛行機の世界も、海外では日常の延長だったりします。
そこで最初の候補に挙がったのは、米国(ハワイ、グアム含む)、フィリピン、マレーシア
理由はずばり、国内で取得するより格段に安いから!
でも、海外でライセンスを取るのに大きな壁は英語で授業を受けなければならないし登録手続きその他も全部英語で行う必要がある(フィリピン、米国、カナダなどの英語圏の場合)
フィリピンなども調べてみると、現地人と同等価格で訓練を受けるには、英語のスキルが必須
日本語のサポートを受けるとなると値段も現地価格ではなくなってしまう
日常会話なら何とかこなせる僕も、授業や訓練は日本語で確実にわかるように受けたいと思っていました。
何とか、現地価格で(日本人向けプレミアム無しで)海外訓練を受けることは出来ないものだろうか?と自分に問いかけ自分に最適なスクールを探し続けました。
自分の条件を書き出してそれに合った国を探してください
私の場合以下のようになりました
自分に最適なスクールとは:
現地人と同じ価格で日本語で訓練やグランドスクールを受けられる
最初に支払う入学金なども無く、途中で挫折した時に撤退しやすい
手続きとか全部日本語で出来る(重要)
海外で免許を取ることを目標とするうえでもう一つ問題が浮上しました、帰国後にもし自家用を取得することが出来た場合、日本の免許の書き換えが出来るかどうかです。
ICAO加盟国であるかどうかが重要になります。
インターネットで調べていくうちに、フィリピンが一番の候補に挙がりました。
米国は911テロ以降航空機の訓練に特別なビザが必要になっていたり手続きなどのめんどくさい面が多くなっていますので候補から外さざるを得ませんでした。
ところがフィリピンの免許事情を調べているうちに重要なことに気付かされました。
かつて、フィリピンと中国ではお金さえ払えば、操縦が出来ない者にも免許を交付したりした例が多数発覚し
信用がまったく無く日本国内の免許に簡単に書き換えが出来なくなっていたのです。
せっかくフィリピンに行く気持ちで盛り上がっていたのですが、挫折してしまいました。
ここで浮上してきたのがカナダ
値段も調べてみるとフィリピンでスチューデントライセンスにかかるのが日本円で60万円くらいと見積もっていたのが、カナダのフライトスクールで3500カナダドルと見積もられました。
この時1カナダドル=80円くらいでしたので想像していたよりも破格の値段です
ポイントは日本の代理店を通さずローカル価格でできると言うことと日本の教官が日本語で教えてくれることです。
ただし3500ドルと言うのはあくまでも最短コースで出来るようになった場合、ほとんどの人はこれ以上掛かることになるので参考だけにして欲しいとのことでした。
私も行く前に誤解していましたが、3500ドルでStudent pilot permitまで行ける人は稀だと考えていた方が良いです。
何で難しいかはおいおい書いていきますので最後まで読んでいただければだいたい理解できることと思います。
3500ドルの予算で私が到達できたのは、自分で何とか着陸できる状態になるまででした。
こうして僕の航空人生はカナダのバンクーバーから始まることになったのです。
今回の目標は、あくまでもとりあえず自分で操縦桿を握ってみよう、
いつかやりたいとずっと言い続けるだけの人生を止めてまず最初の一歩を踏み出してみようということなんです。
免許を取るかどうかはあくまでも次の話です