東京に住んでいると、小学校とかで高尾山に遠足に行ったりハイキングに行く機会はありますが、最高峰である雲取山はまだ一度も行っていませんでした。
高校の時からの親友Kに、「俺らは三代続けての真の江戸っ子だろ?江戸っ子の俺らとしちゃーこれは由々しきことじゃねーか?、小学校んときおめぇも東京都の最高峰は雲取山てこと習ったろ、江戸っ子の俺らとしちゃーこりゃ行かねぇわけにゃーいかねぇんじゃねーのかい?」と江戸弁で提案したところ。
興味を持ってくれたため、出発の運びとなりました。
この時点では、こんな幻想的な風景が見れることを期待
インターネットの時代は山に行くのもとても便利にしてくれて、昔のようにわざわざ大きな本屋に行って、登山道図を買わずにインターネットで情報を集められます。
コース選択は、隊長である私の判断に委ねられた
インターネットを見てみると、どれどれ...
目的地は雲取山荘として..
鴨沢というところに駐車場があってそこから登るのか...
けっこう長いルートだな...
いや 待てよ! こっちに近くまで行くルートがある、なになに?三条の湯ルートか!
しかし、駐車場は特に無く林道脇に数台しか停められないのが難点
地図を見てもらえば分かると思いますが、三条の湯ルートと鴨沢からのルートから雲取山頂上までけっこう距離が違います、めんどくさいからなるべく近いルートで行こうという隊長の提案にKは賛同してくれたので三条の湯ルートに決定!
三条の湯を目指して出発することになりました。
前日はあいにくの雨.. 隊員Kのヤル気がなくなるとマズいと思った隊長ですが、意外にもKはヤル気を見せてくれて雨でも明日は晴れるさ!行こう! と言ってくれました
この時点で隊長は、天気予報で明日は雨だと知っていましたけど行く気満々なので黙っていました!
さて、Kの愛車エルグランドで出撃です。
エルグランドのすばらしいところは、キャンピングカーほどではないですが車中泊ができるところです。
特に雨の日の深夜のテント張り作業は苦痛なのでこんなときは大きな車はありがたい
前日の雨はけっこう激しく降っていました
途中、糧食補給のためにスーパーに立ち寄ります。
前まではよくコンビニで食料補給していましたが、最近は品揃えの豊富さと値段の安さからスーパーで補給することになっています。
この日は途中にドンキホーテがあったので、ここで食料を補給することにしました。
奥多摩湖まで来ると、ほとんど人気がありませんでした。
止みそうもない雨に不安を感じながら、最期のトイレ休憩です。
公衆トイレを見つけたところがちょうど、鴨沢でした。
駐車場は空いていたので、ここから登るならば今夜はここに泊まればよいのですが、ここからだと山荘まで距離が遠い
しかし、三条の湯への林道に駐車スペースがあるかどうかはギャンブル
鴨沢から歩くのが嫌なため三条の湯を目指すことに決定。
三条の湯までは林道を通りますが林道では、鹿と猪を発見!
東京都とは思えない情景です(正確には林道は山梨県)
ガレも多く気をつけて進みます
林道終点には数台停められるスペースがあり、今夜のベースキャンプとして利用させてもらうことにしました。
すでに先客が何台か来ています、寝ているだろうからライトを当てないように気を付けていたんですが、そりゃどうしても少しはあたっちゃいますね。
切り返して車を停めようとすると、ライトに集まってきた蛾がスゴイいっぱいです!
こんなすごい蛾の大群は今まで見たことがありません
蛾が嫌いな僕はこれは外に出るのはつらいな....と思いました。
げぇー毒蛾みたいなのもいる
猪、鹿とくれば蝶かな!っと思っていたのがこの蛾だったか...
歯磨きするとき外出るのどうしようかな...と思いながら
明日に備えて寝る前に、Kと酒盛りです
ほとんどこれが楽しみでキャンプに来るようなものです(酒飲まなかったりしますけど)
ほんの数年前まではきちんとテントを張ってキャンプしていたんですが、Kがエルグランドを買ってから横着になって軟弱なことに車中泊がメインになってしまいました。
蛾のいないすがすがしい朝
朝起きたら、雨は上がっていましたが、だんだんと小雨になってきました。
Kはこの期に及んで、「やっぱりめんどくさいから雲取山に行くのやめようよ 雨降ってるし」とぬかし始めたので、隊長として威厳を持って頂上を目指すことに決定。
無理やり連れて行くことにしました。
雨具を着るほどでもなかったので、とりあえずデイパックに食料とレインコートを入れて渋るKを引き連れて強引に出発
停めた場所からしばらくは車で行ける道になっていましたが、途中から道が細くなり徒歩でしかいけなくなりました。
どうやら雨が降ってきたようですが、広葉樹が茂っていたおかげで濡れずにすんでいます。
三条の湯近辺に着くと、空が開けてきて雨足が強くなってきたことに気付きました。
Kは持ってきた傘を使い出しました。
山登りに傘は邪道と考える私は、レインコートを着ることを考えますが、そこに三条の湯が見えるので折り畳み傘を使うことにしました。
確かに片手が塞がって危険ですが、山道でもけっこう傘は便利です。
三条の湯に着いて、山小屋に座っているとどっと疲れが出てきました。
趣きのある薪ストーブ
三条の湯の山小屋
いろんな人がメッセージ残してます。
せっかくの温泉なので浸かって行こうということになり、500円払って入浴することになりました。
ここは山の環境を守るために石鹸やシャンプーを使うことが禁止です。
景色は良いのですが、湯船とかはあまり風情がありません。
温泉に浸かってKと語り合っているうちに、Kはさらに雲取山の頂上に行くのが億劫になってきたようです、隊長としては計画通りに頂上まで行くことにしました。
風呂を上がって、登山食のお菓子やパンを食べていたら、お年寄り軍団がやってきたので話しかけてみました、彼らは既に何回も雲取山頂上まで行っていて、毎月の行事にしているそうです。
彼らに励まされて、大雨の中を頂上に向けて出撃することになりました。
さすがにここからは、雨具を着て湯冷めしないようにある程度着込んでの出発です。
しばらく進むと、防水スプレーをしたはずの靴がだんだん浸水に耐えられなくなって来ました。
雨はどんどん強くなる一方で止む気配はありません。
さらに、坂道を登るのがだんだん億劫になってきて、隊長としての決断の時がやってきました。
「やっぱり帰ろう」
Kは大賛成
三条の湯に引き返します。
やっぱり下り坂は楽だなー
行き道よりも、本当に近く感じます。
三条の湯で頂上で食べようと思ってた食料を全部食べてゆっくりしてから、車のあるところまで向かいます。
今度来るときは、雨が降るって分かっている時は、止める決断が出来るようになろうと思う隊長でした。