軽自動車は本当にお得か?

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軽自動車はお得だという風に一般的に思われていますが、果たしてそうなのか?
僕なりに調査した結果を述べます

結論から言うと、”人によっては得だけど、人によっては損である”です
一般的には1000ccから1300ccを中古で買うのがお得(特にオークションなどを利用する人)

車にかかる経費を極限まで圧縮しようと思っていた僕はいろいろと調べました。

軽自動車の年間維持費
自動車税(1年) 4000円(4ナンバー) 7200円(5ナンバー)
車検法廷費用(2年) 重量税       8800円
              検査手数料   1400円
              自賠責      18980円(24ヶ月)
              合計       43580円(5ナンバー2年間)

1300ccクラスの普通乗用車
自動車税(1年)              34500円
車検法廷費用(2年) 重量税      37800円
              検査手数料     1700円
              自賠責       22470円(24ヶ月)
              合計       130970円(2年)

この他、任意保険料などが掛かってきます(任意ですが乗る人の義務として入っておくべきです)がそれを考慮しない場合、動かさない状態で1300ccクラスの車と軽自動車との維持費の差は2年間で87390円、1年間で4万円ちょっとの差が付くことになります。

軽自動車は2年間で1300ccの普通車に比べ9万円近いお金が節約できる計算になります。
また軽自動車の大きなメリットとして車庫証明が要らない(届出が必要ですが罰則規定はありません)という大きなメリットがあります

ところが車種にも寄りますが一般的に軽自動車は車両価格が高い場合さえあります
以下ジムニーとワゴンRの最高グレードの例


軽ジムニーXC5MT       147万円    普通車ジムニー5MT      159万円
軽ワゴンR上級グレード     146万円    ワゴンRソリオ上級グレード  126万円

ジムニーに関しては軽の方が辛うじて安いのですが、10万円ちょっとで普通車ジムニーにはワイドタイヤ、ワイドフェンダー、二倍の排気量を持ったエンジンその他の快適装備が付きます。
どうして軽は割高になってしまうかと言うと、日本の自動車メーカーは日本国内向けよりも輸出の方が台数が多いため、出荷台数が少ない軽自動車は価格に量産効果が出にくいのです。

軽自動車は日本国内向けの特殊な仕様なため海外で需要が無く、今や国際的な企業となってしまった日本の自動車会社にとって、軽自動車のエンジンは日本向け特殊仕様扱いだから割高になってしまうわけです。

燃費はジムニー軽10.15モードで16.4キロ 普通車14キロになっていますが、実際に使ってみると軽ターボの燃費は8キロくらいになったりすることも観察できました、普通車は概ね9キロくらいです

極端な例ですが30年位前の360cc時代、軽自動車のパワー競争がありました
2スト360ccのエンジンから搾り出すパワーが36馬力以上出ていたため、当時でリッター辺り100馬力を達成していたのは驚きです
こういった車(スズキフロンテSS、三菱ミニカスキッパー)などの燃費は最悪で4キロを切ったそうです
ちなみに僕が持ってたジムニーSJ10の燃費は7キロ以下

当時小さいエンジンでパワーを引き出すために2ストエンジンだったのもあって、乗り方にも拠りますが3ナンバー車とたいして変わらない燃費の車もありました

2スト時代のハイパワー(と言っても36馬力程度)軽自動車の燃費は、アメリカ製の5リッターV8エンジンと大差無い燃費性能なのです

燃費に関しては人それぞれなのですが、概ね軽は1000-1300ccクラスに比べて悪いようです

ただ軽のメリットとして、パーツが安い点は大きいです
オイル交換はエンジンが小さい分割安に設定されているし、タイヤも小さいためアルトクラスのタイヤを4本交換しても壱万円でお釣りが返って来たりします。

バッテリーも軽のものはエンジンが軽く回るため2000円台から有ったりします。

軽の最も大きなメリットとして中古で売る時に高く売れると言うのがあります
友達の親御さんがジムニーランドベンチャーJA22の7年落ちを中古車屋に見積もりに出したら70万円の値段が付いたことがあります。
通常1300ccの普通車が7年落ちしたら値段はほとんど期待できません
これは軽のメリットです(ジムニーやワゴンRなどの人気車に限ります)。
ジムニーはリセールバリューの優等生です、例えば入手困難なJA22幌車(新車価格140万円くらい)なら10年落ちでも90万円とかで売っているのを確認しています。
これはすごい事で、パジェロを400万円近くで買っても10年経ったら100万円で売るのは難しい(つまり300万円以上のロスが出ます)ところが定価が高くても150万円程度のジムニーは10年経ったものが60万円以上の値段で取引されているのです。
(車を持つ喜びとかプライスレスな部分に喜びを感じる要素もあるのですが、コスト面から見てジムニーはお得です)

デメリットとしては、先にも述べたように新車価格が割高だと言うことと(中古価格も普通車に比べて高価)、普通車が5人乗りに対して乗車定員が4人になっていることです
また車内も普通車に比べて狭く、安全性に関して、普通車より当然劣っていること(ジムニーワゴンの場合ほとんど同じ)
当然馬力とトルクが低いため運転していて疲れやすいことも挙げられます

以下に軽のメリットとデメリットをまとめました

メリット
 1.中古で高く売れる(当然売り方にも拠ります)
 2.バッテリー、タイヤなどの消耗パーツ類が普通車に比べて安い
 3.税金や保険などの維持費が普通車に比べて安い
 4.車庫証明が要らない(届出制で罰則規定が無い)
 5.サイズが小さいから小さい車庫でも入れられる

デメリット
 1.新車価格が1300ccクラスの普通車に比べて割安感が無いし、逆にかえって高い場合もある
 2.中古で買う時に価格が高い
 3.普通車に比べて安全基準の設定が低い
 4.定員は最大4人まで
 5.燃費が1300ccに比べて悪い(最近の1300クラスは20キロ以上走る)
 6.スズキの販売店で聞いたのですが軽の最大のメリットである税金の安さも運輸省の意向次第で変わる可能性がある
 7.当然室内が狭い
 8.長距離運転で疲れやすい
 9.車体が軽いため路面の凹凸の影響を受け乗り心地が普通車に比べて悪い(腰痛持ちの人は注意)
10.軽自動車のターボエンジンは、エンジンオイルに過酷なため交換サイクルは早めの方がいい


以上を総合的に考えて軽にするか普通車にするか決める必要があると思います。

結論(軽と1000から1300ccクラスを比べると)維持費だけで比べると
 新車で買うなら軽自動車
 中古で買うなら普通車
といったところでしょうか
まぁ使い方や個人的価値観にも拠りますので参考程度にして下さい

リセールバリューが良いと言われていた10年くらい落ちたランドクルーザー80シリーズの下取りが
約25万円(新車で400万円位したもの)
そして10年くらい落ちたジムニー660の下取りが
約50万円(新車で150万円位のもの)

つまり新車で400万円−500万円以上するランクルやパジェロに対して、新車価格が150万円程度のジムニーの価格が中古になった時に逆転してしまう場合があるのです。

ジムニーのリセールバリューは特筆すべきものがあります
ジムニーの場合、軽自動車ということで下取りが良いのと、低年式車でもジムニーマニアという存在のためプレミアム価格で取引されています。
ジムニーの幌車みたいに絶版車は特に高価で取引されています。

ここまで言うとジムニーはすばらしいと思われてしまいますので、参考にジムニーには以下の欠点があります。
 ジムニーの欠点
   乗り心地乗用車に比べて最悪
   よっぽど省燃費運転しないと9キロ以下の燃費(7キロ台も)
   2ドアのみの選択肢
   ターボのみの選択肢
   車高が高いため立体車庫に入らない場合がある
   ミッション(AT含めて)スズキは耐久性が弱い
   オイル交換箇所が多い(前後とセンターのデフ、エンジン、ミッション)
   最高速度もたかが知れてる
   高速での安定性が悪い、横風に弱い
   幌車は雨漏り




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